コニカミノルタ/imaging i+ -革新で臨床をデザインする-
https://www.konicaminolta.jp/healthcare/index.html
コニカミノルタブースでは、「先見性」を意味する「Foresight」と「AIを社会のために」を意味する「For X AI」という2つの思いを込めて名付けられた、画像IoTの力で現場のDXを加速させるキードライバーである「FORXAI(フォーサイ)」ブランドとして、新たにAI技術を加えた製品・ソリューションを数多く出展。放射線関連の機器・ソリューションに加え、多人数監視用のサチュレーションモニターや看護記録支援が可能なモニタリングシステム「VS1」や患者とクリニックとの情報連携を促進する医療機関に特化したメッセージ配信サービス「infomityスマートクリニックサービス」なども展示された。
●X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」
X線撮影によって動画撮影を可能にしたX線動画解析ワークステーション「KINOSIS」。X線動態画像を解析することで、肺組織や関節の動きを可視化、これらの組織の動きの定量化、信号値変化を解析することで得られる機能情報など、静止画では得られないさまざまな評価をDRで実施することができる。
「KINOSIS」の画像。青い部分は呼吸に伴う肺野内濃度変化を表示している。
●【初出展】超音波診断装置「SONIMAGE UX1」「SONIMAGE UX1 TRiFOR」
超音波診断装置として、2024年11月に発売を開始した「SONIMAGE UX1」「SONIMAGE UX1 TRiFOR」をITEM初出展した。同装置では、開発した新型の高周波広帯域プローブ「X20L」を搭載。オプション機能として、AIによって超音波画像を解析し、リアルタイムに神経を可視化する「VisNerve」機能を有している。
「SONIMAGE UX1」
●胸部X線画像診断支援ソフトウェア「CXR Finding-i」
AI技術を活用した画像診断支援ソフトウェアとして「CXR Finding-i」を出展。同ソフトウェアは、読影が難しいとされる胸部X線画像について、肺がんが疑われる所見である結節影・腫瘤影、肺炎や結核などの所見である浸潤影の見落とし防止を支援する。
「CXR Finding-i」画面。画面上に付いている丸印は、所見候補であることを示す。
●【新機能追加】ポジショニング判定支援機能「Positioning-i」
ポジショニング判定支援機能「Positioning-i」は、X線撮影装置のコンソール上で使用するソフトウェアで、AIが関節のずれを検出し、測定。ずれの程度を定量化することができ、ずれの量(数値)によってランクを判定。再撮影基準の病院内での統一化や不必要な再撮影を削減することができ、業務の効率化に貢献する。整形外科領域でも撮影が難しく、新人診療放射線技師が撮影に苦労するとされる膝関節側面、足関節側面、TKA術後膝関節側面、肘関節側面を対象部位としており、新人や若手教育への活用なども期待されている。
また、同機能には、AIがオーダと画像の不整合を自動判定し、撮影部位の左右と方向間違いを判定する撮影部位方向判定機能を整形領域について実装していたが、この撮影部位方向判定機能を新たに胸部撮影にも追加。更なる医療安全への貢献を果たしている。
「Positioning-i」による胸部領域での撮影部位方向判定機能を使用した画面
●PACS「FINO.VITA.GX」
PACS「FINO.VITA.GX」を出展。DICOM・ノンDICOM画像の管理と画像処理技術をコンセプトとして、同システムの機能性の向上に努めてきた。同システムには、3Dや動画への対応や、AI技術を活用した胸部/腹部CT同期位置アシスト機能など、読影を支援する新機能を搭載。レポートの見落としを防止する機能や、データのクラウドバックアップにも対応。生理検査機器と接続してDICOM非対応の検査データも一元管理することができるほか、院内ではスマホ端末「iPhone」からの画像参照も可能など、多彩な機能を搭載している。
PACS「FINO.VITA.GX」
●【初出展】頭皮冷却システム「DigniCap Delta」
同社ブースでは、2024年8月に販売を開始した頭皮冷却システム「DigniCap Delta(Dignitana製)」をITEMで初出展した。欧米では、抗がん剤治療に伴う脱毛を抑制する医療機器として導入が進んでいる。頭皮を冷却することで血流を抑え、毛髪が取り込む抗がん剤の絶対量を抑える働きを持つ同システムは、脱毛抑制効果に加えて冷却部の装着に伴う患者さん及び医療従事者の負担を軽減する特長を有している。国内では、乳がん患者を中心に、頭皮冷却システムの活用が進められているが、まだ限定的な普及に留まっており、同社では同装置の販売によって頭皮冷却システムの普及促進を図り、がん患者のQOL(Quality of life:生活の質)向上や医療現場の負担軽減に貢献したいとしている。
頭皮冷却システム「DigniCap Delta」