キヤノンメディカルシステムズ/国内初POCT用 新型コロナウイルス抗原定量検査キット 「Rapiim SARS-CoV-2-H」販売開始

 キヤノンメディカルシステムズ(本社:栃木県大田原市)は、抗原定量検査用SARSコロナウイルス抗原キット「Rapiim SARS-CoV-2-H(ラピーム サーズ コブ ツー エイチ)」(以下、同試薬)の販売を5月1日より開始した。同試薬は、SARS-CoV-2抗原検出(定量)として保険適用され、臨床現場即時検査(POCT)用としては国内初*1となる。POCT(point of care testing)は、患者のそばで、小型分析器や体外診断薬を用いて診断・治療に有益な情報をその場で得ることができる検査である。

 COVID-19の検査の中で、抗原定量検査は、簡易な核酸検出検査と同レベルの感度があり、症状の有無を問わず、鼻咽頭ぬぐい液もしくは唾液検体において、確定診断の根拠とする検査として厚生労働省に推奨されている。*2しかしながら、POCTとして外来やベッドサイドで使用可能なものは存在しなかった。
 同試薬は、同じ検出原理*3を持つ同社の抗原定性検査キットRapiim SARS-CoV-2-Nへ技術改良を行い、抗原量を定量できる検査キットで、既存大型の抗原定量検査と同等の感度・特異度を有する。同試薬は、迅速検査システムRapiim Eye 10(以下、専用装置)と組み合わせて使用する。専用装置の設置面積はA5用紙サイズとコンパクトであり、病院の各外来、診療所・クリニックなど、限られたスペースにも設置できる。さらには、抗原定量検査でありながら、簡易抗原キットと類似の簡単操作、測定時間15分を実現した。また、鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液に加え、周囲への感染拡散のリスクが低い*2唾液でも検査が可能である。

主な製品特長
1.国内初のPOCTにおける抗原定量検査
既存大型の抗原定量検査と同等の感度・特異度を有しながら、A5用紙サイズの専用装置と簡易抗原キットと類似した簡単な操作で、設置スペースが限られ、臨床検査技師以外の医療従事者が検査に臨むPOCTで使用できる抗原定量検査(詳細は、添付文書で確認)。横浜市立大学が開発した、高い特異性・親和性を有する抗SARS-CoV-2 抗体を採用。

2.測定時間は15分
専用装置に検査カートリッジをセットすると、自動的に測定が開始され、15分で定量値と判定結果が画面に表示される。
※試料を検査カートリッジに滴下する前に静置時間5分が必要。

3.唾液検体にも適応
鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液に加え、唾液検体にも適応してる。2唾液採取では、検体採取者、及び採取時の管理等の制約が緩和*2されるため、医療従事者の配置に係る負担を軽減可能。また、唾液は周囲への感染拡散リスクが低いと考えられているため、医療従事者の検査に伴う感染リスクを低減できる。

*1 2023年4月14日現在 自社調べ
*2 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針 第6版」
*3 当社独自の免疫光導波検出法

問い合わせ先=キヤノンメディカルシステムズ 広報室
TEL:0287-26-5100


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