PHC/診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」とのAPI連携を可能とするクラウド連携システム「Medicom Cloud Connect API」を公開

 PHCメディコム事業部(以下、「PHC」)は、本日、診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」と、様々なクラウドサービスとのAPI(*1)連携を実現するクラウド連携システム「Medicom Cloud Connect API」(*2)を公開した。
国が掲げるデータヘルス改革の一環として、患者の医療情報を一元的に管理するPHR(Personal Health Record)の構築に向けた取り組みが推進されている。一方で、電子カルテシステムやオンライン予約システムなど個々のサービスに登録された医療情報は、システム間連携の欠如によって分断され、医療機関や薬局における情報管理の煩雑化や患者の利便性の低下を招いている。2021年10月より本格的な運用がスタートしたオンライン資格確認に続き、2023年1月には電子処方箋の運用が始まるなか、患者の医療情報を様々なサービス間でシームレスに連携し、医療機関、薬局、患者がリアルタイムで情報共有することで、より適切な医療サービスの提供と患者自身による健康管理や疾病予防を推進するためのソリューションが求められている。

 このたび公開された「Medicom Cloud Connect API」により、診療所向け電子カルテシステムの国内市場においてトップシェア(*3)を有するPHCの主要製品である診療所用医事一体型電子カルテシステム「Medicom-HRf」と、オンライン予約システムやオンライン問診システムなどの他社が提供する各種クラウドサービスとの連携が可能となる。これにより、両システム間で患者の医療情報が共有されるため、各システムへの重複した入力作業が不要となり、医療従事者の業務負担の軽減に寄与する。また、医師の診察だけでは得られない医療情報を連携先のクラウドサービスから取り込むことで、患者へのよりきめの細かい診療の実現に役立てることができる。

 PHCは、今後、「Medicom Cloud Connect API」を共通基盤として、診療所向け電子カルテシステムのみならず、保険薬局向け電子薬歴システム「Pharnesシリーズ」や電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」サービスと他社のクラウドサービスとの連携に向けた開発も進めていく。同システムによるAPI連携を通じて断片化されたサービスを繋ぎ、医療機関、薬局、患者が医療情報をシームレスに、リアルタイムで共有できる環境を整備することで、医療従事者の業務効率の更なる改善と、医療サービスの質の更なる向上へ貢献する。

(*1)Application Programming Interfaceの略称。ソフトウェアやプログラム、アプリケーションの間を繋ぐインターフェース
(*2)www.phchd.com/jp/medicom/medical_it/medicomcloudconnect
(*3)出典:株式会社富士経済「2022年 医療連携・医療プラットフォーム関連市場の現状と将来展望」(2020年企業シェア 数量ベース)

問い合わせ先=PHC
TEL:03-6778-5311


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