日立製作所

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●「“CARE”をつなごう」をテーマに、病院から介護施設、在宅までシームレスな医・介環境をつなぐ

http://www.hitachi.co.jp/healthcare/

日立製作所のブースは下層階の左奥コーナーという好立地。テーマは「“CARE”をつなごう」。その意味は、言葉どおり、健康的な生活全体をサポートする、きめ細かい、そして切れ目のない医療サービスの提供である。今回のブースでは、日立グループ内の関連会社が共同で出展しており、個性的なシステムが紹介されていたことが印象的であった。

●介護・福祉事業者向けの業務管理システム「福祉の森」
 ブースを訪れて、まず説明員に紹介されたのが、介護・福祉事業者向けの業務管理システム「福祉の森」である。同システムは、IoT見守り機能、医療機器との連携機能を搭載した介護事業所向け請求・業務管理システムであるが、新たな3つの「顧客にとってのメリット」を搭載。まず、医療介護連携によるケアサービスの向上。これは同社の電子カルテ「Hi-SEED」との連携で介護情報と診療情報が参照可能になったことを指す。双方の情報を共有することで、双方のケアに活用できるのは言うまでもないだろう。共有情報としては、検査結果、アレルギー、保険、病名、薬剤、注射、検体検査がある。2番目のメリットは、バイタル測定を自動記録して業務の効率化を図るということだ。申し送りやケース記録への転記機能はもちろん、バイタルグラフの作成など、各種管理帳票への転記も自動的に作成できるのだが、確かにこれは便利であると感じられた。3番目のメリットは、施設の見守り環境を充実化させ、働き方改革を推進するというもの。日立グループが持つ様々なセンサー技術を生かし、ケアの優先付けをサポートしてくれる。センサーのアラートは自動記録され、記録業務の効率化と精度向上を実現させている。センサー技術で興味深かったのは、紙おむつに付いているセンサーであった。腹側から背中まで二本の帯状の温湿センサーが伸びていて、その間に水分が入ると尿・便を出たこと(量も)を知らせるというものだ。地域包括ケア推進の施策において、「医」と「介」を結びつけることは必須の条件であるが、理念や意識ばかりでは無理であり、このような技術は欠くべからざるツールといえると強く感じた。

●「AIプラス食事画像判定・栄養情報提供サービス」
 日立製作所のブースで興味を引かれたもののひとつに、日立ソリューションズ・クリエイトが出展していた「AIプラス食事画像判定・栄養情報提供サービス」がある。これはトレーの上にある茶碗、汁椀、皿、小鉢等の写真を撮ると、AIが食事領域を判定(米、みそ汁、お菜、漬物等々)、次にメニューを判別(焼き魚、きんぴら等々)、そして栄養情報、エネルギー情報、バランス情報を提供するというもの。現在、料理は700メニューを判別するという。いわば、管理栄養士を雇用するようなものだ。健康管理分野、食品関連分野に加えて、医療・介護分野にも販路を期待いているという。


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