インフォコム/業務効率化に向けて、院内各部門での課題にソリューションで応える

インフォコム/業務効率化に向けて、院内各部門での課題にソリューションで応える

 診療部門や放射線部門、薬剤部門、救急・手術部門、経営管理部門など、多様な業務のサポートを目的とした医療機関向けITソリューションを提供するインフォコムは、4年ぶりにブースを設けた。ブースでは、就業/看護管理、診療情報 文書作成・管理、薬剤情報管理をメインに各コーナーを設置し、モニターを使って最新の製品ソリューションを披露した。

●医療機関向け就業管理システム「CWS」-医師の時間外労働規制にも対応
 就業/看護管理のコーナーでは、2024年4月から適用される医師の時間外労働規制にも対応した医療機関向け就業管理システム「CWS(Change Work Style)」を紹介した。
 披露されたCWSは、就業管理システムと看護部門管理システムに大別される。CWS就業管理システムは、在院時間内を4つの時間、すなわち打刻時間(在院時間)、勤務予定時間、時間外業務、業務外時間(私的時間・自己研鑽)で分類・管理し、在院時間の見える化を支援。この結果、オンコールや放射線手当、緊急手術手当など約200種類の特殊勤務手当に対応し、また、日当直や2交代・3交代など医療機関特有の変則的かつ多様な勤務表作成を可能とする。さらに、出退勤情報と申請された時間外・年次休の整合性を自動でチェックし、約35種類のアラートで通知。他にも、30分単位での時間有給や育児短時間制度など医療機関特有の勤務形態に対応させている。電子カルテやオーダリングシステムの全端末で利用可能で、しかもライセンスフリーのため院内に設置した端末を有効活用できることも、本システムの特徴だ。2023年4月には、副業・兼業も考慮して勤務間インターバルを把握し、規制に違反する可能性があれば、管理者にアラートで通知可能なオプション機能も追加している。

 一方、CWS看護部門管理システムは、看護部門の様々な業務を効率化し、業務量を軽減するとともに看護職が安心して働き続けられる環境づくりをサポートするシステムである。有する機能は極めて多く、使いやすさを追求した勤務表作成機能、労働関連法規や就業規則に対応した時間外管理機能、急増する短時間勤務および部分休業に対応したタイムスケジュール機能、病棟日誌や看護管理日誌の電子化を促進する日報作成機能、ポートフォリオとして拡張可能な職員管理機能、院内外の研修管理や臨床実践能力評価をサポートする教育支援機能などを採用している。
 なお、インフォコムは展示期間中、「まだ間に合う!医師の就業管理 ~求められる勤務実態の把握~」と題し、医師の就業管理システム導入を検討している医療関係者などを対象としたセミナーを、ブースのすぐ前のセミナー会場で開催。来場者は講演によって就業管理を理解したうえで、具体的な施策をブースで体験できるという態勢を整えていた。

●診療情報の作成および管理の日常業務を支援する「Medi」ソリューション
 診療情報 文書作成・管理のコーナーでは、診療情報統合ソリューション「Medi-UNITE」や診療情報管理システム「Medi-Bank3.0」などを紹介。

 「Medi-UNITE」は医療文書の作成から参照・管理までを一括して支援するシステムである。院内文書の文書フォームをユーザが独自に簡単に作成可能なユーザ文書作成機能、上位システムとのデータ連携や入力内容により動的に変化するテンプレート(Smart Template)など多種かつ簡便な入力支援を搭載した文書入力機能、複数職種間で文書を作成する際にそれぞれの入力枠・保存進捗が設定可能なクラスタ文書機能、チーム医療に関連する文書における他者への作成督促を行うToDo機能およびワークフロー機能、文書イメージや画像データを簡便かつストレスなく表示・比較が可能なビューワ機能、作成された文書を入院等のイベントも含めて時系列に参照するマトリクスビュー機能、さらに蓄積されたデータを用途に応じた抽出や各種統計での利用を可能とする入力情報の活用機能など、まさに多種多様な搭載機能により診療情報の管理をトータルで支援する。地域連携機能を有していることも、本システムの特徴だ。
 一方、「Medi-Bank3.0」は、診療情報管理を強力にサポートするシステムで、診療録の整理状況や貸出状況を管理するきめの細かい診療録管理機能や、簡単な操作で作成・出力が可能な退院サマリ作成機能、各種統計帳票の簡易作成機能、診療録の量的・質的監査機能など、利用者の視点に立った機能を豊富に装備。オプションでがん登録やがん対象患者検索などの機能も設定している。

●医薬品情報の管理および業務を強力にサポートする「DICS」シリーズ
 薬剤情報管理のコーナーでは、医薬品情報検索システムの「DICS」と、処方チェックシステムの「DICS-PS」をメインに紹介した。「DICS」は電子カルテやオーダリングシステム、調剤システム等との連携からスタンドアローンまで、導入環境に柔軟に対応した形態で利用可能な医薬品情報検索システムで、現代の医療現場における他システムとのシームレスな連携利用を可能とし、安定した環境のもとで高い信頼性と豊富な情報を提供する。
 「DICS-P」Sは、医薬品チェックデータとデータメンテナンス機能を備え、電子カルテシステムやオーダリングシステムなどの病院情報システムで総合的かつ多角的に利用できるサービスで、オーダ確定時の一括チェックはもちろん、処方・注射オーダ時におけるリアルタイムチェック、さらには病院ごとのニーズに即した細かいチェック仕様まで設定できるようアレンジしている。
 ブースでは他にも、救急現場から迅速に病院側へ状況を伝えるICTを活用した最新プレホスピタルシステムの災害・救急映像ソリューション「V-FAST」や、手術スケジュールの管理から各種記録の作成、台帳および統計のデータ出力とマスタメンテナンスなどを備えたオールインワンパッケージの手術部門システム「ORCHID」など、トータルで約20のシステムを出展していた。


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