NEC/デジタル技術を活用した ヘルスケア・ライフサイエンス領域を成長事業へ

 NECは、2025中期経営計画で掲げた「次の柱となる成長事業の創造」の一環として、AIなどのデジタル技術を活用したヘルスケア・ライフサイエンス事業をNECグループ一体で創出する。NECは、Medical Care・Lifestyle Support・Life Scienceの3つの領域に注力し、2030年に事業価値5,000億円を目指す。現在ヘルスケア領域では、新型コロナウイルス感染症の蔓延に加え、がんなど生活習慣病患者の増加が世界共通の課題となっている。NECは、これまで50年以上にわたるレセプトシステム(注1)や電子カルテシステム(注2)などの提供を通じ、病院業務の効率化や高度化に貢献してきた。さらに、2019年からは創薬事業に本格参入(注3)し、これまでの研究成果を踏まえた革新的な次世代医療の実現に向けた貢献を目指す。今回の取組みは、ヘルスケア関連事業をこれまで以上に加速・拡大し、社会価値創造に向けて事業成長を目指すものである。

具体的には、NECの世界No.1の認証精度を有する顔認証技術(注4)をはじめとする生体認証「Bio-IDiom」(注5)や、NECが強みをもつ映像分析技術、グラフベース関係性学習(注6)などの最先端AI技術群「NEC the WISE」(注7)を活かし、次の3つの領域で事業を拡大する。
1つ目が必要な医療をデジタルで支える「Medical Care事業」、2つ目が一人ひとりの日常生活に寄り添う「Lifestyle Support事業」、そして3つ目が個人に合わせた医療を技術で支える「Life Science事業」。これら3つの領域での事業を通じ「live as you あなたを知り、あなたらしく選ぶ」世界の実現を目指す。また、医療機関、介護・リハビリ、創薬などの利用シーンに合わせ、2030年を見据えた研究開発を事業と共に進めていくとともに、へルスケア・ライフサイエンスPMO(Project Management Office)を立ち上げ、NECグループ横断で事業開発を加速する。さらに、幅広い社外パートナーとの共創を通じ、ヘルスケア・ライフサイエンス領域において新たな価値を創造する。11月には、NECヘルスケア・ライフサイエンス有識者会議を発足させ、多様な立場・視点をもつ専門家と共にありたい将来像の社会実装を目指す。
(注1) レセプトシステム:診療報酬明細書を作成するためのシステム
(注2) 電子カルテシステム:紙のカルテで管理していた医療情報を電子データとして管理できるシステム 
(注3) NECのAI創薬事業:https://jpn.nec.com/solution/ai-drug/index.html
(注4) 2009年以来、米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証ベンチマークテストで第1位を獲得https://jpn.nec.com/biometrics/face/index.html
(注5) Bio-IDiom:「Bio-IDiom(バイオイディオム)」は、顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響など、NECの生体認証の総称。世界トップクラスの技術や豊富な実績を活かし、ニーズに合わせて生体認証を使い分け、あるいは組み合わせることで、「誰もが安心してデジタルを活用できる世界」を実現していく。NECの生体認証https://jpn.nec.com/biometrics/index.html
(注6) NEC欧州研究所とNEC中央研究所は、マルチモーダルでかつ不完全なデータソースを統合し、複雑なAIモデルに「説明可能性」を与えることができるグラフベースの機械学習のための全般的フレームワークを開発
https://jpn.nec.com/techrep/journal/g19/n01/190121.html
(注7) NEC the WISE:「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)は NEC の先端 AI 技術群の名称。”The WISE”には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人と AI が協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めている。

問い合わせ先=NEC グローバルイノベーション戦略本部
E-Mail:HLS_contact@hls.jp.nec.com


その他の記事

岡山大学病院と両備システムズ/国内初となる胆道がんをAIで診断支援するシステムを開発(24.7.25)

国立大学法人岡山大学 岡山大学病院(以下 岡山大学病院)消化器内科の佐藤 亮介医員(大学院医歯薬学総合研究科 博士課程3年)、光学医療診療部の松本 和幸講師(消化器内科、研究責任者)、同大学術研究院医歯薬学域(医)の河原 祥朗教授(実践地域内視鏡学講座、研究責任者)、同学域の大塚 基之教授(消化器・肝臓…

コニカミノルタ/黄疸測定技術の強化による新生児医療への貢献を目的に ノルウェーのPicterus社と連携を開始(24.7.25)

コニカミノルタ(本社:東京都千代田区)は、新生児黄疸の測定技術を強化し、新生児医療へより一層貢献していくことを目的として、スマートフォンを使用した独自の黄疸スクリーニングソリューションを提供するPicterus AS(本社:ノルウェー、以下 Picterus社)と連携を開始する。 コニカミノルタは、1980年に世界で初…

富士フイルム/健診センター「NURA(ニューラ)」の新拠点がウランバートルにオープン。モンゴル国での健康診断サービス事業をさらに拡大(24.7.24)

富士フイルム(本社:東京都港区)は、8月1日、モンゴル国のウランバートルに、がん検診を中心とした健診センター「NURA(ニューラ)」の新拠点がオープンすることを発表した。新拠点は、モンゴル国における2拠点目として、同国の複合企業「Tavan Bogd Group(タバンボグドグループ)」が運営する。インドで「NURA」を展開…

第28回医療情報学会春季学術大会/令和6年度診療情報改定の加算内容を議論(24.7.22)

6月13日~15日の3日間、「第28回医療情報学会春季学術大会シンポジウム2024」が「かずさアカデミアパーク」(千葉・木更津市)で開催された。大会長は鈴木隆弘氏(千葉大学医学部附属病院企画情報部)で、テーマは「情報をつなぐ ~ゲノムから社会まで~」。 開会式直後には、緊急企画として「医療DX推進体制整備加算・…

ウィーメックス とOKI/リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」の保守で提携(24.7.19)

PHCホールディングス傘下のウィーメックス(東京都渋谷区)とOKIグループでICTシステムや電気設備の設計・構築・保守・運用・カスタマーサポート運営などの事業を展開するOKIクロステック(東京都中央区、以下OXT)は、ウィーメックスが提供するリアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH(テラドック・ヘルス)」…

オリンパス/胃・大腸がん検診と内視鏡検査に関する意識調査を実施(24.7.12)

オリンパスは、全都道府県別の 40~60 代男女計 14,100 人を対象とした、「胃・大腸がん検診と内視鏡検査に関する意識調査白書 2024」を発行した。本調査は、「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」を目指すオリンパスが、社会貢献活動の一環として、がん検診および内視鏡検査について、一般市民に理解を深めてもら…

島津製作所/高度専門人財を認定するオープンバッジを導入 社員の専門性獲得を支援(24.7.12)

島津製作所は、7月から同社の成長に必要となる高度な国家資格や社内資格を認定するデジタル証明書「オープンバッジ」を導入する。保有する資格・スキルの可視化によって、社員の学習意欲の向上とキャリア形成を支援する。 オープンバッジとは、知識・スキルのデジタル証明である。ブロックチェーン技術により偽造・改ざ…

シーメンス/EcoVadis Sustainability Rating 2024でプラチナメダルを受賞(24.7.12)

シーメンスは最新のEcoVadis Sustainability Ratingで80ポイントを獲得し、最高の評価であるプラチナメダルを受賞した。 このスコアにより、このテクノロジー企業は、ビジネスのサステナビリティ評価の大手プロバイダーであるEcoVadisが世界中で評価した約73,000社のうち上位1パーセントにランクされている。 2021 年以…

インターシステムズ/医療安全と医療従事者の働き方改革を支援する 「医療デバイスモニタリングソリューション」を開発(24.7.9)

インターシステムズジャパンは、医療向けデータプラットフォーム製品 InterSystems IRIS for Healthを基盤に、医療安全と医療従事者の働き方改革を支援する「医療デバイスモニタリングソリューション」を開発し、2024年7月10日(水)~12日(金)に東京ビッグサイトにて開催される「国際モダンホスピタルショウ2024」に参考出…

エレクタ/放射線治療のさらなる発展と人材育成を目指し、 帝京大学医学部附属病院と「パートナーシップ包括契約」を締結(24.7.9)

帝京大学医学部附属病院(東京都板橋区)とエレクタ(東京都港区)は、放射線治療のさらなる発展と人材育成を目的とした「パートナーシップ包括契約」を締結した。 日本では人口の高齢化などにより、がんに罹患される方が増え続けている。2023 年のがん罹患者数は約 103 万人で、日本人の 2 人に 1 人が一生のうちにが…

アライドテレシスとBBバックボーン/利便性と安全性の高い医療機関向け統合ネットワークの実現に向けて協業~高品質な音声通話の提供を強化(24.7.8)

アライドテレシス(本社 東京都品川区)とビー・ビー・バックボーン(本社 東京都港区、以下「BBバックボーン」)は、医療における利便性と安全性の高い統合ネットワークと音声通話を強化したネットワークの提供を目指し、協業を開始した。医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けて、データ通信にアライ…

島津製作所/走査型電子顕微鏡大手のTESCAN社と業務提携 今秋に同社製品を日本国内で発売へ(24.7.8)

島津製作所は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEM)大手メーカーであるチェコ共和国のTESCAN GROUP, a.s.(以下TESCAN社)と業務提携契約を結んだ。同社の主力である分析計測製品のラインアップにTESCAN社のSEMを加え、今秋に日本国内で発売を開始し、既存製品とのシナジーを創出していく。 TESCA…

キヤノン/小型テラヘルツデバイスに関する論文が マイクロ波分野に関する世界有数の国際学会から最優秀論文賞を受賞(24.7.4)

キヤノンは、マイクロ波分野に関する世界有数の国際学会である IEEE MTT-Sが出版するテラヘルツ波の専門誌 『IEEE Transactions on Terahertz Science and Technology』において、日本企業として初めて最優秀論文賞(Best Paper Award)を受賞した。この賞は、ラジオ波・マイクロ波などの高周波電波の分野において技術的…

富士通/新規開業医や新規に電子カルテを導入する診療所向けに新たなクラウド型電子カルテサービス「HOPE LifeMark-TX Simple type」を提供開始(24.7.1)

富士通Japanは、医療データの利活用により診療所のDXを加速するため、診療所向けに、同社が提供する国内市場でトップシェアの電子カルテシステムと医事会計システムを統合したクラウド型電子カルテサービス「HOPE LifeMark-TX Simple type」を7月1日より提供開始する。 同サービスは、新規開業医や新たに電子カルテ導入…

富士フイルム/がん検診を中心とした健診センター「NURA(ニューラ)」をベトナムに展開(24.7.1)

 富士フイルム(本社:東京都港区)は、がん検診を中心とした健診センター「NURA(ニューラ)」をベトナムに展開する。新拠点は、東南アジア地域での「NURA」初拠点として、7月1日にベトナムのハノイにオープンする。ベトナムで医療機関「T-Matsuoka Medical Center」を展開する「VIETNAM JAPAN HEALTH TECHNOLOGY …

TOPへ