恵寿総合病院/患者が自身の医用画像データを管理・閲覧できるサービス開始を発表

 董仙会 恵寿総合病院(石川県七尾市)は、12月8日に病院向けのデータネットワークサービス「CADA-BOX」を提供するメディカル・データ・ビジョン社と、クラウド型PACS「NOBORI」を開発・販売しているテクマトリックス社と共同記者会見を行い、デジタル・データ・ビジョン社が提供するWEBサービス「カルテコ」の新機能として、患者が自身の医用画像データを管理・閲覧できるサービスを恵寿総合病院で開始すると発表した。
 「カルテコ」とは、医師が診療記録モジュールを通じて患者に診療情報の一部を共有することで、患者が自身の診療情報の一部を保管・閲覧できるようになるWEBサービス。受診した医療機関情報、傷病名、検査結果、処方薬、処置・手術などの内容を保管・閲覧できる。
 新しいサービスでは、DICOM規格によるCTやMRI、X線画像だけでなく、内視鏡や超音波等の非DICOM画像にも対応しており、医師の許可があればレポート内容も保管・閲覧できる。
 メディカル・データ・ビジョン社・代表取締役社長の岩崎博之氏は、「我々の目指すデータ連携は患者個人にデータを返し、患者が施設を移動することによって連携を図るというもの。2020年には全ての2次医療圏に『CADA-BOX』を広めたい」と今後の抱負を述べた。
 恵寿総合病院 理事長の神野正博氏は、「2010年頃から、PHR(パーソナルヘルスレコード)について取り組み続けてきたが、補助金ありきの事業ではなかなかうまくいかなかった。『カルテコ』は補助金に頼らない仕組みである故に、是非『カルテコ』を始めたいと思った。人口減少と高齢化の進展で、今後の医療・介護が厳しくなる中で、患者、病院職員、地域が価値の共有化を作っていくことは大事である。そのためには、今回の仕組みをいかに積極的に利用していくかがカギとなる」と述べ、新サービスに期待を寄せた。


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