ジェイマックシステム/「現場の声」から「課題解決」を~AI、サイバーセキュリティへの取り組み~

ジェイマックシステム/「現場の声」から「課題解決」を~AI、サイバーセキュリティへの取り組み~

https://www.j-mac.co.jp

 ジェイマックシステムはブーステーマが示すように、医療現場における課題及び要望に応えるためのさまざまな新製品やソリューションを展示。ブースはImaging Solution(PACS/ビューア/レポート)、IT Solution(線量管理/RIS/RTIS)、遠隔読影Solution(eSite Healthcare)、AIの取り組み(WIP)などで構成し、Vランサムウェア対策など今回のテーマに沿った提案も行っていた。

●【バージョンアップ】統合PACSソリューション「XTREK VIEW」
「XTREK VIEW」は昨年、ビューワ内のMPR機能を実装したが、今回の展示システムはその派生機能として「オブリーク機能」を新搭載。これは主に読影医向けの機能で、同一ビューワ内で読影をしながらオブリーク画像を再構成し、画像を参照するものである。また、開発途上の機能として、「CPR機能」を紹介。これもMPRの派生機能で、CPRの再構成をビューワ内で行えるように現在、開発を進めている。「CPR機能」も読影医向けの機能であり、通常はワークステーションで行う作業が読影端末で行える上、機能がシンプルなため迅速な画像再構成に寄与する。また、もともと採用していた「ハンギングプロトコル機能」を一新・開発しており、「CPR機能」同様、WIPとして今回展示した。簡略に表現すると、読影医が事前に閲覧したい画像順をあらかじめ設定しておくと、その順番にワンクリックで自動表示する機能である。「CPR機能」が医師個々のルーチンの読影パターンを記憶し、それに合わせて画像を自動的に並び替えてくれる。これら開発中の新機能については、本年初夏のリリースを予定している。

●【バージョンアップ】線量管理システム「DoseChecker」
「DoseChecker」は、今回のブーステーマである“現場の声から”開発した新機能を採用した最新バージョンを出展した。具体的には、①「RRDSRへの対応」、②「自施設のDRL項目の追加」、③「核医学との薬品ごとリストの設定」、④「複数装置モダリティ毎のDRL比較」がそれらの機能である。うち①は、通常のDRL項目同様に導入施設のDRL項目を管理できる機能、②は、薬品ごとに検査日と投与日をリスト登録する機能で、ユーザーからの要望により採用された。なお、画面回りのディテールもより見やすく直感的に操作しやすいようにアップデートされている。

●【バージョンアップ】放射線部門業務システム「ACTRIS」
「ACTRIS」は、医療安全ガイドラインに準拠した形で、新たに二要素認証に対応。また、今回のアップデートで加わった「掲示板」は、職員のスケジュールや情報をやり取りできるシステムで、これにより機器管理の点検予定日や職員シフトなどを確認できる。なお、「掲示板」には部内の情報共有を行うための「お知らせ機能」がある。これは働き方改革の支援を目的とした機能で、お知らせ表示情報の既読管理を行うこともできる。その他の新機能として、エラーメッセージや核医学薬品発注の際に予定線量を超えている場合にポップアップ警告する仕組みを採用している。

●【参考出品】AI画像解析機能
ジェイマックシステムは現在、胸部一般撮影のAI画像解析機能の自社開発に取り組んでおり、現在、認証申請中の「肋骨減弱機能」をブースで紹介していた。他に「肺結節検出機能」、「肺炎領域堅守機能」、「心胸郭比計測機能」、「画像の分類機能(正常、コロナ肺炎、一般肺炎)」を認証申請予定。これらの機能は認証取得後、「XTREK」に搭載されて臨床活用されることになる。

会場では他に、ランサムウェア対策として自社のデータセンターとアマゾンのAWSを利用したPACS画像及び読影レポートをバックアップするサービスの「CASOL」(初夏に提供開始予定)を紹介していた。これは、直近1年のデータは自社データセンター、それ以前のデータはAWSに保存するサービスで、契約施設はランサムウェア被害に遭った際は、直近1年の画像データをタブレットやノートPCでの閲覧を通じて診療を継続することができる。また、感染対策の各種製品を「Anti-Infection Products」のコーナーに展示。CO2センター付きのオゾンを発生するタイプの除菌脱臭装置「O3 CUBE(オースリーキューブ)」などを初出展していた。


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