富士フイルム/地球上の笑顔の回数を増やしていく。

富士フイルム/地球上の笑顔の回数を増やしていく。

https://fujifilm.com/fms/ 富士フイルムメディカル
https://www.fujifilm.com/fhc/ja 富士フイルムヘルスケア
https://www.fujifilm.com/ffms/ja 富士フイルム医療ソリューションズ

富士フイルムは、富士フイルム メディカル、富士フイルム ヘルスケア、富士フイルム医療ソリューションズらと共に、合同ブースで展示。トータルヘルスケアカンパニーとして、グループの総力を挙げた豊富な製品ラインアップを紹介。次代の医療を担う様々な領域の製品やシステムとソリューション、サービスを展示し、多くの来場者を集めた。

●【新製品】1.5テスラ超電導MRIシステム「ECHELON Smart ZeroHelium」
富士フイルムヘルスケアのMRIブースでは、4月8日に発売されたばかりの1.5テスラ超電導MRIシステム「ECHELON Smart ZeroHelium(エシェロン スマート ゼロヘリウム)」を展示した。同MRIは、冷凍機による極低温を効率良く伝搬して磁石を冷やす独自の磁石構造の採用により、液体ヘリウムを一切使用しない完全ゼロヘリウムを実現した1.5テスラ超電導MRIシステム。吸着事故が発生した場合、従来装置であれば専門のサービス員に復旧作業を依頼する必要があるため、ダウンタイムが長期間に及ぶが、「ECHELON Smart ZeroHelium」は、軽度な吸着事故であれば、短時間に再稼働にこぎつけることができる、また、液体ヘリウムを用いないため、ヘリウム排気管の設置が不要で、高い設置性を実現。同社は、永久磁石型のMRIを数多く販売しているが、その更新の際にネックとなる設置性の問題をクリアすることも可能である。
画質についても、超電導磁石そのものは他のMRIと同じであり、様々な撮像技術により、高画質化と検査時間の短縮も実現している。

1.5T MRI「ECHELON Smart ZeroHelium」

●【新バージョン】1.5テスラ超電導MRIシステム「ECHELON Synergy(エシェロン シナジー)」
また、MRIでは同じく4月8日に販新バージョンで売を開始した1.5テスラ超電導MRIシステム「ECHELON Synergy(エシェロン シナジー)」を展示。
同装置にはボア内に設置したカメラにより、被検者の動きを検知。体動による画質劣化を改善する機能「StillShot(スティルショット)」が、体動の影響を受けた信号を除去して画像を再構成し、体動アーチファクトを抑えた画像を描出する。体動によるアーチファクトの影響とそれに伴う再撮影は、検査を行う診療放射線技師にとって厄介な問題であったが、それを解決できる点が大きなメリットである。
また、検査中にやむを得ず撮像を中断した場合でも、中断までに取得した撮像データで画像を再構成できる機能「Series Save」を搭載。取得した撮像データに対して繰り返し演算処理を行い未取得のデータを補間することで、再撮像することなく画像を作成することもできる。


1.5テスラMRI「ECHELON Synergy」

●【初出展】64列128スライスCT「FCT iStream」
CTブースでは、2023年12月に販売を開始した64列128スライスCT「FCT iStream(エフシーティー アイストリーム)」を初出展した。同CTは、富士フイルムの設計思想に基づいて、ハードもソフトも全く新しく開発されたもので、AI 技術を活用した画像処理機能IPVに加え、検査効率向上技術「SynergyDrive」を搭載してオーダ、撮影、解析、読影というCT検査の一連のワークフローを効率化する。また、同CTは6MHUのX線管を搭載して最大670mAの高出力を実現。さらに、3D画像解析システム「VINCENT」など、他の富士フイルム製医用画像システム製品群との親和性が高く、例えばCT検査中に再構成された画像をCTコンソールで表示しながら、並行してワークステーション等に画像を送ることができるなど、検査の一連のワークフローを効率化するだけでなく、簡便化することができる。


64列128スライスCT「FCT iStream」

また、同じくCTブースでは、様々な動きを抑える技術とワークフローの自動化ソリューションの適用対象を拡大した64列128スライスCT「SCENARIA View Plus(シナリア ビュー プラス)」を出展した。
同CTは、新たな機能を搭載して4月2日に販売を開始したばかりの製品で、従来からの心臓の動きを抑える技術「Cardio StillShot」機能に加え、肺野・縦隔・大血管など胸部領域全体の動きを抑える技術「Body StillShot」機能を搭載。「Body StillShot」機能は、収集したRaw Dataから被写体の動く方向と量を4次元的に算出する際に、体軸方向の連続性を広範囲に維持することで被検者の動きによるアーチファクトの少ない画像を提供する。
また天井に取り付けられた3Dカメラと横スライド寝台を活用することで、ワンボタンで被検者の垂直・前後・左右の3次元方向のセッティングが可能となる。


64列128スライスCT「SCENARIA View Plus」

●【新製品】超音波診断装置「ARIETTA S750 DeepInsight」

超音波診断装置のブースでは、今年2月に販売を開始した「ARIETTA S750 DeepInsight(アリエッタ エス750 ディープインサイト)」を出展した。同装置は、超音波の減衰量を非侵襲的に計測し、肝臓の脂肪量を定性的に評価するための情報を提供する機能「ATT(iATT)」を標準搭載。被検者に大きな負担を掛けることなく肝脂肪化の程度を評価できるため、定期検査などでの脂肪肝の早期発見に貢献する。同装置は、診療報酬区分番号 D215-4 「超音波減衰法検査」の通知に記載の使用条件「汎用超音波画像診断装置のうち、使用目的又は効果として、超音波の減衰量を非侵襲的に計測し、肝臓の脂肪量を評価するための情報を提供するもの」として医療機器製造販売承認を取得したARIETTA S750の呼称モデルである。AI 技術*を活用したノイズ除去技術に加え、OLED(有機EL)モニタを採用したモデルとなっている。また、肝臓の硬さに関する情報を提供する「Shear Wave Measurement」も搭載しており、肝脂肪化だけでなく肝線維化の評価も可能である。

*AI技術の一つである機械学習を用いて開発・設計。実装後に自動的に装置の性能・精度は変化することはない.


超音波診断装置「ARIETTA S750 Deepinsight」

●ビューワ一体型読影レポートシステム「SYNAPSE SAI Report」
読影ソリューションのブースでは、読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」の最新バージョン2.4とビューワ一体型読影レポートシステム「SYNAPSE SAI Report」のバージョン1.3を初めて出展した。「SYNAPSE SAI Report」は、過去のレポート文書にハイパーリンクを設定し、所見等をクリックすることで過去画像を展開することができる。さらに、過去画像は現在の画像と比較しやすいように自動で位置合わせを行うので、読影医はすぐに画像の読影作業に取り組むことができる。また、読影する画像付近にレポート用の小ウィンドウを表示して、レポートを入力、レポート画面に容易に転記することができるレポートシステムである。「SYNAPSE SAI viewer」の最新バージョンでは、すい臓の吸収値領域を強調表示する機能や、肺動脈についての吸収値領域を強調表示する機能、大動脈全体を拾い上げ、大動脈瘤などの診断に役立つ大動脈ビュー機能などが新たに搭載された。


読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」㊨とビューワ一体型読影レポートシステム「SYNAPSE SAI Report」

●3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」
3D画像解析システムのブースでは、「SYNAPSE VINCENT」の最新バージョンであるバージョン7が展示された。同バージョンでは、認知症の診断・治療への貢献が期待される頭部の脳脊髄液腔解析機能、脊椎抽出からスクリューの挿入シミュレーションのための「椎弓根スクリューシミュレータ」機能、アストラゼネカと共同開発した「CRT症例検索」機能などが新たに搭載された。このうち、「椎弓根スクリューシミュレータ」機能は、全脊椎から抽出した椎弓を3次元的に認識し、
スクリューの挿入イメージの作成と観察が可能な機能となっている。
その他、外科系の手術シミュレーションの機能も拡充されている。

●【新製品】X線撮影システム「FUJIFILM DR BENEO-Fx」
X線撮影システムのブースでは、今年6月に発売開始を予定しているX線撮影システム「FUJIFILM DR BENEO-Fx」を出展した。同製品では、操作卓と管球部分での操作をタッチパネルで行うことに変更。より直感的な操作性を得るだけでなく、管球部分では、管球を横に向けた際、スマートフォンやタブレット端末のように操作画面も横に自動で表示され、数字表記やマーク表示が見やすくなっている。
また、コリメータ部分にカメラを搭載しており、画面を見ながらのポジショニングが可能。例えば照射野表示ボタンを押すことで画面上に照射範囲を表示してくれるので、適切な照射位置を被検者に合わせられる。X線照射時に診療放射線技師が検査室の外に出る必要があり、その時に被検者が動いてしまうと適切な位置での撮影ができないといった問題点があった。しかし、「FUJIFILM DR BENEO-Fx」では検査室外から、被検者の姿勢をチェックでき、検査効率の向上と再撮影の減少等が期待できるという。


X線撮影システム「FUJIFILM DR BENEO-Fx」


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