国際モダンホスピタルショウ2017/開催説明会・新春講演会

 日本病院会と日本経営協会主催による「国際モダンホスピタルショウ2017」は、7月12日(水)~14日(金)の3日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟1・2・3ホールと会議棟で開催する。開催時間は、3日間とも10時から17時。今回は、「健康・医療・福祉の未来をひらく-連携と地域包括ケアの充実を目指して」を新たなテーマとして掲げた。
 会場では、前回より3ゾーン増えた、①医療機器 ②医療情報システム ③医療連携・セキュリティ対策 ④医用画像・映像ソリューション ⑤看護 ⑥介護・福祉・リハビリ ⑦健診・ヘルスケア ⑧施設環境・アメニティの8ゾーンで、最新のハードやソフトを展示・実演する。
 主立ったゾーンとして、「医療機器ゾーン」は、質の高い医療の推進をサポートする医療機器等、「医療情報システムゾーン」は、医療機関の経営・管理の情報化や業務効率化をサポートするシステムと診療業務に関わる情報システム等、「医療連携・セキュリティ対策ゾーン」は、院内や地域での医療連携を支援するクラウド型システムやネットワークシステム、認証・アクセス管理等のセキュリティシステム、「医用画像・映像ソリューションゾーン」は、医用画像情報システムや画像診断装置、医用モニタ等を展示する。
 主催者企画展示コーナーでは、保健・医療・福祉部会企画による「進化する手術室」、医療情報部会企画によるスポーツ医学のあり方を示した「アスリート×テクノロジー」、特別企画「第10回看護のアイデアde賞」などが行われ、いずれも新たな技術開発の成果やその有効な活用の事例を紹介する。
 また、出展者プレゼンテーションセミナー、オープンステージセミナー、ホスピタルショウカンファレンス、日本病院会シンポジウムなど発表形式によるイベントも開かれる。
 今回の出展予定社は、350社(前回336社)、来場予定者は8万人(前回8万942人)を見込んでいる。
 開催説明会ならびに新春講演会が、1月20日にホテルグランドヒル市ヶ谷(東京・新宿区)で開かれた。
 国際モダンホスピタルショウ委員会委員長の大道 久氏は、「医療でのビッグデータ利用や地域医療ネットワークの活用も進みつつある。そうしたヘルスケアの流れを、ホスピタルショウで示してもらいたい」と意気込みを述べた。
 講演会は、秋山正子氏(NPO法人maggie’stokyo共同代表理事センター長)が、「『生きる力』を取り戻すために私たちができること」をテーマに講演した。秋山氏は、昨年10月に、がん患者やその家族が気軽に訪れ相談できる、国内初の施設「マギーズ東京」を東京・豊洲にオープンさせた。講演では、同施設が計画される過程や運営内容についての説明があり、「がんに影響を受ける人が生きる力を取り戻せる居場所」としての重要性を示した。その中で秋山氏は、「マギーズセンターの目的は、がん種や進行度にかかわらず、がんによる影響を受ける全ての人に支援を提供することです。そして、がん以外のことを考えられるようにすること、課題に対して自分たちでそれを軽減できると思えるようになること、だれかに聴いてもらえること、心の中にあることを吐き出せること、話せる空間があることを大切に考えています」と述べた。
 マギーズセンターは、1996年、英国で「maggie’s cancer caring centres」としてオープンした。現在、英国国内では、20ヵ所、香港、オーストラリア、スペインなどにその活動は広がっている。マギーズセンターを正式に名乗るためには、建物、運営、スタッフ研修、サポートプログラム、活動、監査等全般について、英国本部との国際契約が必要で、同施設の運営費は、全てチャリティ(寄付)で賄われている。


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