メドレー/クラウド型電子薬歴「Medixs」で新たに「AIアシスト機能」を開発(25.9.1)
メドレー(本社:東京都港区)は、医療機関と患者・生活者がつながる次世代医療プラットフォーム「MEDLEY AI CLOUD」において、調剤領域のプロダクト「MEDIXS(メディクス)」で新たに「AIアシスト機能」を開発し、順次提供を開始する。
調剤薬局のDXをAI活用で促進することで、多くの薬剤師が業務の中で抱えている課題を解決しながら業務効率化を図り、薬局を利用する患者の利用体験向上を目指す。
▪️「AIアシスト機能」開発の背景
医療ヘルスケア人材の不足が深刻化する中、国内の医療現場ではDX推進などによる業務効率化が喫緊の課題となっている。また、調剤薬局では、2022年度の調剤報酬改定で薬局における対人業務の評価も拡充されるなど、調剤領域の専門性を活かしたコミュニケーションを通じて患者の健康を支える「かかりつけ薬局」として、地域医療の一翼を担うことが期待されている。
今回、メドレーが調剤薬局で勤務する薬剤師を対象に行ったアンケート調査では、8割以上の薬剤師が調剤業務や対人業務の中で課題があると感じており、なかでも半数近くの人が課題に感じていることとして「患者への聞き取りで確認すべき事項をうまく伝えられなかったり、確認漏れをしてしまいそうになることがある(56.1%)」「処方内容の薬学的分析や考察が、自身で適切に行えなかったり、即時に分析・判断できないことがある(50.7%)」「薬歴の作成に時間がかかってしまう(49.2%)」などが挙がっている。
また、対人業務の中では、薬剤師の知識や経験値にバラツキがあり、患者に一定した品質で対応できていないと感じている薬剤師も半数以上おり、就業年数に関わらず多くの薬剤師が、服薬指導時に「分析・評価や留意事項の抽出などに時間がかかってしまう」ことで、結果として患者の待ち時間が長くなってしまうことを課題視している。
加えて、ポリファーマシーによる副作用リスクなどのチェック、問診を含めた患者への必要な情報の聞き取りを調剤薬局向けのシステムでサポートして欲しいと考える薬剤師は半数近くおり、専門性の高い業務の中でもDXによって効率化を図りながら、勤務年数や経験に左右されずに一定品質での患者体験を提供したいと考える薬剤師が多いことがわかった。
このような現場のニーズに基づき、今回、「MEDIXS」が開発し、順次提供を開始する「AIアシスト機能」は、調剤業務の中でとくに時間がかかっている業務の効率化を図る。その結果、薬剤師の業務負荷を軽減するだけでなく、専門知識を発揮するためのサポートを通じて、調剤薬局での勤務経験が浅い薬剤師や繁忙期においてもスムーズに一定品質での対人業務を提供することができるよう支援する。
▪️「AIアシスト機能」について
<AI服薬指導アシスト>
服薬指導時に行う分析・評価するための項目を、お薬手帳、薬歴、電子カルテ等の情報をもとにAIが整理して留意事項の抽出をサポートし、服薬指導の内容を提案する機能である。薬剤師の専門性を発揮するための情報整理をAIで支援するだけでなく、分析・評価にかかる時間や服薬指導の内容をどう伝えるか考える時間を大幅に短縮することができる。
<AI薬歴作成アシスト>
薬剤師と患者の服薬指導中の会話を音声認識し、生成AIを活用して要約・テキスト化し、SOAP形式での薬歴作成を簡略化することができる機能である。薬歴の記録の質を均一化し、重要情報の抜け漏れを防止するだけでなく、薬剤師の薬歴作成にかかる業務時間を軽減するほか、薬剤師は患者との対話により集中しながら、さらに充実した服薬指導を行うことができるようになる。
▪️今後の展開
メドレーでは、これまで調剤領域の周辺システムとして提供してきたかかりつけ薬局支援システム「Pharms(ファームス)」を「MEDIXS」に統合し、調剤薬局向けのシステムをMEDIXSブランドに一本化する。さらに、本日より、新たに「MEDIXS レセコン」と「MEDIXS 在庫管理」の2つのプロダクトの販売を開始する。今後、「MEDIXS」は、薬歴・レセコン一体型の基幹システムと周辺システムが一体となった統合型クラウドソリューションとして、薬局業界全体のDXを推進することで、薬剤師の負担軽減と医療の質向上に寄与していく。
▪️薬局向け統合型クラウドソリューション「MEDIXS」について
電子薬歴を中核として薬局経営を支える統合型クラウドソリューションである。薬剤師から寄せられた声を元に開発やアップデートを行い、現場での使いやすさを重視した基幹システムとして全国各地の調剤薬局に導入されている。「MEDIXS 薬歴」「MEDIXS レセコン」「MEDIXS 在庫管理」「MEDIXS かかりつけ支援」のプロダクトをラインアップし、今後も拡充予定。また、AI技術の進化とともにさらなる機能拡張を行っていく。
■問い合わせ=メドレー
URL: https://www.medley.jp