富士フイルム/デジタルX線画像診断装置

富士フイルム/デジタルX線画像診断装置

 富士フイルムは、バッテリー交換タイプのDR方式・カセッテサイズデジタルX線画像診断装置の「FUJIFILM DR CALNEO Smart(カルネオ スマート)」シリーズを、富士フイルムメディカルを通じて発売した。
<特長>
▽独自に開発したノイズ低減回路の搭載により、透過時にX線が吸収されやすく、撮影画像のコントラストが低下する心臓や縦隔部などの撮影において低濃度部領域の大幅なノイズ抑制が可能。これらの部位の画像の粒状性を飛躍的に向上させたことで、低線量撮影(線量0.03mR)では従来機比でDQE(Detective Quantum Efficiency)が1.2倍向上した。さらに、撮影画像から推定された散乱線成分を元の撮影画像から除去することで、画像のコントラストを高めることができる新画像処理ソフトウェア「Virtual Grid」をオプションで用意している。「CALNEO Smart」と「Virtual Grid」を組合せることで、金属製フィルターの「グリッド」を使用しなくても画像のコントラストと粒状性が向上し、CR方式と比較して約1/4のX線量でも高画質な画像が得られる
▽ 金属の中で最も軽量で強度性能に優れたマグネシウム合金を採用し、軽くて強い建築構造の手法として広汎に利用されるシェル(貝殻)構造を、フラットパネルセンサの裏面カバーの基礎フレームに採用。さらなる強度確保のため、内側全面にリブ補強した独自考案の新フレームにより、14×17サイズが2.6kg、17×17サイズが3.2kgを実現しながら、全面耐荷重310kgの堅牢性を達成。カセッテ側面の角が丸みをおびたラウンド形状は、撮影用テーブルからカセッテを持ち上げる際の指かかり効果や、病棟撮影時の患者とベッド間への挿入性が向上し、撮影者の作業労力軽減にも効果を発揮
▽同社の抗菌コート技術「HYDRO AG」を活用し、カセッテ全面に抗菌コートを施した。「HYDRO AG」は、銀系抗菌剤(銀イオンを徐々に放出する機能を持ったセラミック微粒子)を分散した水となじみやすい超親水性の樹脂を塗布する同社技術。一般的に銀系抗菌剤を使った抗菌コートでは、抗菌剤に空気中の水分などが作用して、細菌を不活性化する銀イオンが溶出される。同技術では、塗布膜表面だけでなく、塗布膜内部の抗菌剤にも水分が作用して、塗布膜内部からも銀イオンを供給する。これにより、塗布膜表面の銀イオン濃度が高くなり、従来の抗菌コートと比べて約100倍の抗菌性能を実現。さらに、その効果は長期間の持続が可能。また、超親水性膜によりカセッテ表面に付着した汚れが拭き取り易くなるので、清潔で衛生的に使用することができる
▽従来CRの回診撮影ではカセッテに画像が保存できないため、複数枚のカセッテを持ち運んだり、1回の撮影ごとにCRカセッテを読み取ったりする作業が必要であり、撮影者に多くの労力と手間が伴っていた。しかし、「CALNEO Smart」に搭載した「メモリモード撮影」により、コンソールが無い環境でもパネル本体に画像を最大100画像まで保存でき、撮影業務の負荷を軽減できる。回診撮影用の専用システムを構築することなく、最低限の投資で一般撮影から回診撮影までDR化が可能。回診撮影の機会が少ないため専用設備を持たない中小規模の医療機関でも回診時に活用することができる
※問い合わせ先=富士フイルムメディカル マーケティング部 TEL 03・6419・8033

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