WorkVision/「病院の働き方改革」をまずはデジタル問診票から飛躍的に改善

WorkVision/「病院の働き方改革」をまずはデジタル問診票から飛躍的に改善

 ITソリューションの開発・販売・保守を主な業務とするWorkVision(ワークビジョン)がカバーする領域は、たとえば「DX(デジタルトランスフォーメーション)」であったり、「トレーサビリティ」であったり、近年注目のキーワードに沿ったものである。しかし、その一方で「経営戦略支援」「財務体質強化」等の企業や団体にとって永遠不変の課題にまつわるものも多い。病院関連でも、同領域の“実力”に注目している関係者も多く、すでに患者の待ち時間を減らし、業務効率化とペーパレス化のためにWorkVisionのソリューションを導入している施設も少なくなく、着実に実績を積み重ねている。

●ARTERIAモバイルシステム
WorkVisionが国際モダンホスピタルショウ2021でデモンストレーションを行ったのがARTERIA(アルテリア)シリーズのモバイルシステムである。そのコンセプトは、「病院にも“働き方改革”を!」。これまで手書きや手作業がもっぱらだった問診票やアナムネ、バイタルの収集・整理それに管理をARTERIAモバイルシステムで一気に「効率化」しようというものだ。
 具体的に想定される事例といえば、問診票の扱いがある。現状は設問が並んだペーパーを患者に委ねて手書きしてもらう、というのが普通だ。患者が提出した問診票は、手入力で電子カルテに書き写されるか、またはスキャナーで読み取ってデータに反映させるという面倒な作業がある。さらに紙の問診票は、その後の保管にも工夫とスペースが必要だ。 
ところが「ARTERIAモバイルシステム」は、タブレットPCの画面に映る設問に患者は画面のタッチで応じるだけでよい。設問は1問N答式で必要な分だけ増やせる。手書き式の問診にこだわるのならタッチペンでの記入もできる。
 画面タッチ式あるいはタッチペン式のタブレット問診は、シェーマ図のデジタルデータ化や数値のダイレクト入力にも応用ができるが、それ以上に「ARTERIAモバイルシステム」と電子カルテの連携がとれていれば、問診票を手入力での電子カルテへの移行作業はなくなり、スキャナーも用紙の保管も必要がない。問診のときに求めた本人サインはタッチペンで画面上の現れる欄に記入でき、記入欄の拡大も可能だ。電子サインはそのままPDF形式で保存される。ここでも手書きのサインをスキャンしてデジタル保存していた手間がなくなるということだ。
 なお、日本語をよく解さない外国人患者の場合はどうするか。Webの音声変換の機能を介して外国語で設問を読み上げることもできる。音声関連では入力にも対応していて手がふさがっているときにはフリーメモに音声で入力することも可能。
 またARTERIAモバイルシステムは病棟使用も想定している。アナムネ、バイタルを連携する電子カルテにダイレクトに送れるようにセッティングすることもできる。入力した数値をタブレットの画面上でグラフ化することができ、その際には患者の取り違え防止の機能も搭載している。
 WorkVisionの分析では、「ARTERIAモバイルyシステム」の導入で「病院の事務業務の90%を削減」するという。ARTERIAモバイルシステムは、「病院の働き方改革」を進める上で、有力な対策になるであろう。


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